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あれが、我輩の最後の繋がりだ。
……通りで。いつまでたっても、私を忘れないわけだ。
あれは私の記憶に繋いでるんだろう。私の記憶に残る、お前から。全部再現してたってわけだ

ほう。惚けるのだな
……何がだ?

確かに、はじめはそのつもりであった。
吾輩の記憶は我輩のものである。故に全ての記憶を読み出せる繋がりを、我輩は持ち続けていた。
しかし、今は違う。この繋がりのお前側。これは、お前が作ったものなのだろう? 辺座神。

……

全て読み出されるのは気に食わぬ。故にお前は作ったのだ。我輩が読むためだけの記憶領域を。
それは確かに、納得できる理由であるな。お前でなければ、だが。

……何が言いたい?

この繋がりは、見つけにくい場所にあったであろう。故に強度は全く無い。ともすれば、我輩が踏みでもすれば千切れてしまうほど。それを見てわからぬ吾輩ではあるまい。
何故、お前はそれを切らなかった。何故、より手間のかかる記憶領域の書き分けなどを行ったのだ?

惚けてんのは、そっちのほうだろ?
私を読んでたんなら、知ってるだろうに。

否。知らぬとも。気付けばすり替わって、その記憶は読めなくなっていた。
故に我輩は分からなかったのだ。我輩のことでありながら。

教えてくれ、吾輩よ。
吾輩が、何を考えていたのか。

……っは!

やぁだね!
テメェは一生そこで悩んでいればいいのさ!
私と違ってなぁ!!

『ナイフ・オブ・ワーズ』ッ!!

……誰だ?

誰かは、分からぬ……

……何故だ? 全ては、我輩だ……知らぬ者など、居はしない……

故に、これは。忘れているのみ。

問おう。

「何故、ここに居るのだ。銘礼」

「答え合わせさ。千喜」