なぜ私が運送業などやらねばならないのだろう。

私には神様がいた。どこへ進めばいいかをふらりと指し示す神様だ。時々道じゃないところを指すこともあるけれど、
結局は私の益になっていた。

たとえ助けたところで、ここを出られるほどの器用さはないし、そいつを持っていくほどの腕力もない。せいぜい共倒れるか、このまま見捨てるかくらいの選択肢しかないのだ。

神様はきっと公平だったのだ。私だけがずっと得をしていたから、罰を与えに来た。あるいは私の生きている裏でこんなことが起きているんだと教えにきたのかもしれない。

彼は言った。
「口だけは達者なんだ」と。__