この辺、というか農作物周りは謎にシビアにできており、初見で農民となって秋姉妹ルートを通ろうとした現走者が「いただきますの本当の意味がわかった」と極った瞳でつぶやくくらいに現実に近いです。そのため現在でも正体不明なこのゲームの開発元、Zoothera Mirrorsはとりあえず農民であることは間違いないというのが有識者の公式見解です。だから何だって話ですけど。
他者と競うという行為はとてもよく熟練度が貯まります。
だからここに身体強化を持ってきたわけですね。
ずっと使えばいいかというと、まあ無理です。
目覚めたばっかの身体強化は弱いので。
例えば紅魔館でこれを使っていたら、すぐさまバテてハチの巣でした。あっちは殴る必要もありましたし。
覚醒フラグだけ……というのも効率が悪いのです。
覚醒直後は熟練度の溜が早くなっているためです。
それでも靴の即効性、および魔法じゃないから無限に使えるという利点は薄れないので、さすが三種の神器だなと思います。
まるで夏休みの宿題をためた時のような状況でしたが、中身は全然違ったわけです。あのときもこう言えたら良かったのにな。
「え……きゃっ!?」
「先に回した!? なんて洞察力っ、手に負えないじゃない! 先輩ー! 早く来てー!」
哨戒天狗の本来の役割は威嚇射撃であり、身の丈に合わない大きさの剣を扱っているのも威嚇のためです。あと筋トレ。そのため、その重さを活かして頭に剣を振り下ろす技「脳天割り」は、こちらからさらに回転を加えられると止められないのです。三割くらいの椛を除いて。
右から来ると分かってれば、難しい事はありません。
足を狙って札を投げていれば、回転の勢いが増して空振りします。前へ。
「! 先輩、無事だったのね! よかっ……た……?」
「……そうだな。私は先輩だ。親しみを込めて、こころ先輩と呼びなさい」
「だっ!? いや、能楽師さん!? どうしてここに!」
やべっ。こころさんが想定より速い。今はもうちょっと自分を追い込まないと駄目なんですが、こころさんはラスボスらしくめっちゃ強いので追い込めなくなってしまいます。しゃあねえ、ここは頼みましたよ!
「何が! えっ、えと、ずっと前からファンでした! サインください!」
「サイン? 寺子屋で学べるだろう」
それSignじゃなくてSinですよね。進んでんな人里。まあ弾幕を作るにあたって、数学は最も重要って言ってもいいですからね。弾幕で襲ってくる妖怪が跋扈する人里で教える内容としては正解です。問題は襲われてるときにそれを考える暇があるかですが。
「なんだと。……ふむ。ならば、一輪たちと一度合流するか」
全く情け容赦なく先行してる
陰陽玉を呼び戻します。
「わふっ」
「先輩!?」
陰陽玉に噛みつかれてます。
「あしやとれ」
「うでやうばえ」
「くびやかれ」
「殺すんじゃないぞ!?」
大丈夫ですよ。もう手遅れなところから走ってきましたから。
幻想郷は常に120点出さないと許されないような漆黒社会ではないのですから。畜生界っていうんですけどね。
山岳修行は結構ガチなので、こちらもガチにならねばそのメリットを手に入れることはできません。まずは安定をとってセーブします。
今までもずっとガチだったのに何でセーブしなかったって言った人はこのゲームをプレイしてみてくださいマジでどっから致命的イベントを持ち込まれるかわからず初見なら自然と博麗神社住み込みになるのにそうするとゲームのシステム上どうあがいても霊夢に退治されまくることになるこのゲームを。
異様に金槌と釘が似合うし、手慣れてる
「いやぁ、助かったよ。点検したとはいえ、すごい急流なもんでみんな尻込みしちゃってさ。あのわかさぎ姫も断ったなんて噂まで流れて、益々来なくなって」
……死にませんか?
自分一人だけ超人になろうとする道教とは違うのです(命蓮寺並感)。
だから川下り用の船の製造など
寅丸さんとナズーリンさんが先に来て船の基礎を組んでいるのも、この修行が造船技術を問うものではないからです。
システム的に言うと、この二人が基礎を作ってるおかげで、造船フェイズでの団体行動さえできれば船としての機能は保証されます。ありがたや。それは勿論よく分かってますとも。
で、残りの半分は何ですか?
ただ川下りするだけでもいろんな熟練度は溜まっていくんですが……
「来ましたね」
やはり、必要なものを貯めてこそです。
なお、造船基礎に村紗さんが関わると、完璧な設計から繰り出される致命的欠陥を仕込まれてしまうので外されています。骨の髄まで舟幽霊。
「決まっている。他の勢力に勝つことだ!」
ナズーリンさんが指さした先には、他の勢力たちがざわざわとみんなで船を作っています。あの、今回の川そんなに広かったですっけ。どんだけ降ってたんですか。
ざっと見回すだけでも博麗神社、神霊廟、永遠亭、霊長園に……ですが。これに命蓮寺とたぶん守矢神社が加わるんですよね。七チームとか川幅広げる気ですか。
「行くぞ、チーム魔法使い!」
「私がいなかったら建築も出来なかったでしょうに」
「……なぜ、私を呼んだのかしら?」
「えっと……頑張ろうね!」
あっ……み、見てない! 聞いてない! 完全うつ伏せ防御スタイル!
組み立ては早く、さりとて船の作りがわかる程度の部品分解率です。
タイムなんて狙う人間は負けず嫌いなんです。
勝利するとその喜びにより熟練度が貯まりますが、敗北するとまだまだ上があることに奮起して熟練度が貯まります。無敵か。
妖怪ボーカリストには勝てませんて。
霧は……視界を遮っただけじゃない!
後ろを白にして……糸に気付かせないために!
陰陽玉に噛ませた糸
触媒が減るのおかしくないですか?
爆破魔法そのものをしまう
輪廻の西蔵人形は49時間いなくなる
閃け! 我がスキル『枝打ち』!
七里の長靴はどう跳んでも普通の走りとそうスタミナ消費は変わりません。そのくせ身体強化みたいなスピードが出せるのでRTA走者じゃなくてもおすすめの一品です。まあそれはつまり歩いてても走ってるときと同じくらいスタミナ使うって意味ですが。
最後に笑うのは、最後まで生き残った臆病者だ。
酒
敵意も……悪意もない。
純粋な力を感じる。
普通の人は、全力で危険な脇道に逸れていく後輩を見たら後を追うと思います。
そうせずに突破読みで先回りするこころはやっぱり幻想郷の一員。
山の公式見解はこうです。
全員揃った上で、逃げられぬ機を狙え。
つまり、この川下りこそを貴方方の命時にせよとのお達しです。
やっぱ長靴があると飛ぶんじゃなく跳ぶだけで満足しちゃいますからね。
そうそう、ぬえさんには渡したいものがありまして。
たららりったらー。
「撃つわよ」
『あいさつの』……あの、まだ表紙ちらっと出しただけじゃないですか。判断早すぎませんかねえちょっと。
もう、冗談ですよ。渡したかったのはこっちですとも。
カバー入れ替えました。
余った飛び倉を仕込んだこれは弾幕対策完璧
メインからくれ、サブ魔法
あれ、あるぇ!? 金庫が隠れてなぁい!?
……あぁっ! 本を渡してない!
初めに会ったせいで渡したと思いこんでた!
釘をくすねて触媒化
さらに人形に刺して話を聞く