おはよう、魔理沙。
またあなたに会う日が
来るなんてね。
覚えてる?
昔はここでよく
弾幕ごっこしてたこと。
これからは、また
何度だって
できるようになるわよ。
神社で起きた時は
相当焦ったわ。
手も足も
感覚がない。
私はただの
人形の姿になっていた。
結界を緩めても、
紫は来ないし。
昼が過ぎても
珍しく神社に誰も来ない。
私は一人、
本殿に転がっていたの。
夜になると、ようやく
あの吸血鬼が来たわ。
なんか訳知り顔だったし、
何があったか話してみたの。
そしたら……
あいつ、私を抱きしめて
泣き始めたのよ。
「もう大丈夫」だとか、
私のこと
子ども扱いして。
別にそんなこと……
望んでないってのに。
とにかく、体は
動かせるようにと思ってね。
紅魔館の連中や、あとは
アリスも呼んで
練習したのよ。
おかげで体を動かすのは
不自由しなくなった。
けれど……
どうしても……
空を飛ぶことだけは
出来なかった。
聞けば誰も
飛べなくなったって
言うじゃない。
「これは異変に違いない」
「私が解決しなくっちゃ」
って、いつもみたいに
勘に任せて出てみた。
とりあえず妖精が出てきたから
陰陽玉をぶつけてみた。
……
……ええ、
それからかしらね。
初めて死体を埋めるのは、
ずいぶんかかったわ。
腕とか足とか、拾い集めるのに
苦労したのよ。
「ユメ」は単なる
希望じゃないの。
どんな攻撃も、自分の
力に変えられる
防御にもなる。
私はそれが分かってなかった。
そうして、すっかり
全部終えてから……
ふと、私は気づいたの。
私のユメは
何だったかな、って。
色んな人に聞いて
まわったわ。
あなたの夢は何だった?
って。
……ほんとに
びっくりしたわよ。
だって、誰も
答えられなかったんだもの。
『生きているなら
それでいい』
『くだらないことで
時間を遣わすな』
『今の幸せ以上に
何を望むんだ』
だから… なにが おきたか
せつめいした…
そしたらね…
■■■…
王さまは ボクを
だきしめてくれたよ…
めに なみだを うかべてさ…
「よしよし
もう だいじょうぶだよ」って
王さまは とても…
かなしそうだった
だけど… どういうわけか…
ボクは なんにも
かんじなかったんだ
ボクは だれかと せっしても
こころが うごかなくなってた
おもいやりの きもちが
きえちゃったんだ…!
いろいろ がんばっては
みたよ
あの バカな王さまと
くる日も くる日も
なにか かんじようと
どりょく してみた
でも そのうち
たえられなくなって…
ボクは いえを でた
そして いせきに
たどりついて…
そこで あの “おばさん”を
みつけたんだ
このひとなら きっと
ボクの こころを
とりもどして くれるって
おもった
…
でも ダメだった
はは…
あの ふたりは
やくたたず だったのさ
そう きづいて ボクは
ほんとうに がっかりしたよ
ボクは だれかを
あいしたかっただけ…
だれかのことを たいせつに
おもいたかっただけ
■■■ キミは
しんじて くれないかも
しれないけど…
これじゃ もう…
いきてるイミなんてないな
って おもったんだ
あいのない せかいなんて…
キミのいない せかいなんて…
イミがない
だからね…
ボクも キミの まねを
することに したんだ
じぶんの そんざいを
けしてしまう ことにした
そして…
ボクは それを じっさいに
やってのけたんだよ
なのに… このよに わかれを
つげようとした しゅんかん…
とつぜん ふあんが
こみあげてきた
タマシイを もたない
そんざいは… しぬと
どうなるんだろう…って
そのとき ボクの なかで
“ほんのう”のような
なにかが あばれだした
「いやだ… ボクは
しにたくない!」 って
…
そして めが さめた
なにもかも わるいゆめ
だったみたいに…
ボクは もとの にわに いた
じぶんの 「セーブポイント」に
もどってたんだ
そこで ボクは
じっけんを してみる
ことにした
なんども なんども じぶんを
しぬ ちょくぜんまで
おいこんでみた
そのまま せかいから
りだつ してしまうことは
いつでも できた…
でも… 「いきたい」という
ケツイさえ もっていれば…
ボクは なんどでも
ふっかつ できた
すごいだろ
■■■…
ボクも すごいと おもったよ
はじめは このちからを
いいことに つかったよ
みんなと 「ともだち」に
なって…
みんなの なやみを
カンペキに かいけつして
あげた
みんなと なかよくするのは
ゆかいだったよ
…はじめのうちは… ね
だけど なんども
くりかえしてる うちに
さきが よめるように
なってきた
「これを あげたら
こいつは なんていうかな」…
「ボクが こういったら
こいつらは どうするかな」…
こたえが わかってしまったら
それで おしまいさ
それいじょうは なにもない
…すべては こうきしんから
はじめたことだった
こいつらを ころしてみたら
どうなるんだろう… ってね
「やりたくて やるわけじゃ
ないんだ」って じぶんに
いいきかせたよ
「たしかめるために
しかたなく やるんだ」ってね
ハハハ… でも
そんなのは いいわけさ!
スカッとして きぶんが
いいってこと… キミは
だれよりも よくしってる
はずだ
ま すくなくとも
じぶんで やらずに
みてるだけの ヤツらよりは
マシさ…
どうなるのか しりたい
くせに じぶんでは
できない なさけない
れんちゅう…
いまも きっと
そんなヤツらが ボクたちを
みてるんじゃ ないかな
さいきんじゃ それすらも
タイクツに なってきた
ボクは このせかいの
なにもかもを しりつくして
しまったんだ
すべての ほんを よんで
すべての ほんを もやした
ミニゲームを ぜんぶ
クリアして そして ぜんぶ
しっぱいも してみた
みんなの ねがいを きいて
そして みんなを ころした
すうじも… セリフも…
みたことのない ものは
ひとつもない
だけど キミは…
キミだけは ちがった
■■■
キミの こうどうだけは
まったく よめなかった
いせきで キミを みつけた
ときは… まだ だれなのか
きづいて いなかったよ
だから おどして タマシイを
とってやろうと おもったんだ
でも しっぱい しちゃった
だから セーブファイルを
ロードしようと したのに…
…できなかった
■■■…
キミのケツイは…
どういうわけか
ボクのケツイより
つよいみたいだね!
■■■
キミに ひとつだけ
ききたいことが ある
ここから どうやって
いせきに もどったの?
…まって …こうじゃない?
“おばさん”が でていった
とき なきがらを
もっていったんでしょ?
そして おはかに
うめたんだ…
だから キミは ちかしつに
とじこめられた ままに
ならずに すんだんだね
…でも それなら どうして…
キミは めを さましたの?
…ボクの よぶこえが
きこえたとか…?
ま そんなことは
どうでもいいさ
■■■ ボクは もう
うんざりなんだ
だれに あっても…
どこに いっても…
タイクツで しかたない
これいじょう
はなのすがたで
いることにも
たえられないよ
■■■
でも ひとつだけ
やっておきたい ことがある
キミと ボクとで
はじめたことを
きちんと おわらせよう
みんなを じゆうに するのさ
やつらに おもいしらせて
やろうよ ニンゲンの
ほんしょうをさ!
けっきょく…
このよは 『ころすか
ころされるか』 だってね!
そのあと…?
そうだな…
このちからの つかいみちは
いくつか かんがえてあったよ
フフフ…
…
でも ここで キミとあって
きが かわった
■■■…
キミが いてくれたら…
ちじょうで へいぼんに
くらす っていうのも
わるくなさそうだ
それに こんかいは もう
そとへ ちょうたつ しにいく
ひつようも ないしね…
タマシイは もう
6つ てに はいってる…
王さまが どこかに
かくしてるけどね
ボクも あのて このてで
かくしばしょを ききだそうと
したけど…
アイツ どうしても
おしえて くれないんだ
でも ■■■…
キミが たのめば
きっと おしえてくれるよ
どうして キミに
こんなことを はなすのか
って?
■■■
いったじゃ ないか…
あれから ずいぶん
たったけど…
ボクの ことを ほんとうに
わかって くれてるのは
いまでも キミだけ なんだよ
キミは ボクに くだらない
どうじょうなんて しない
からね
ボクたち みたいな
イキモノは…
あいてが じゃまに なったら
ためらいなく ころせる
だから…
だ… だから… ね…
…
… ハ… ハハ…
…なんだろう…
…このキモチ…
ボク… どうして
ふるえてるのかな?
…
あのさ… ■■■…
このまえのこと
おこってないよね?
…
え… ちょ… ちょっと
まってよ!
…く… くるな!!
や… やっぱり
きが かわった…
これは あんまり
いいアイデアじゃ
なさそうだな
■■■ キミは
もどったほうが いい
このせかいは
いまの ままでも
ぜんぜん わるくないよ!
…
お お お… おい!
その ブキミな かお
やめろって!
わらえないよ!
アクシュミだぞ!!