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これが人間のあるべき姿だってのか?
どこもかしこも人間はいない。AIやら本やら建造物やら音楽やら絵画やら、情報がポンと置かれてるだけで、興味があるなら勝手に取っていけって言われてる。
死ぬ間際になったら体の中のチップを辿ってAIがやって来て、子供を残すか否かを選ぶ。
それが嫌だからと、普通に子供を生んでも問題はない。誰も止めない。それが自由だからだ。
自殺ボタンもある。チップが脳へ到達し、脳幹を破壊してゆっくり死へと至らしめる。

チップは喋り相手にもなる。
人類の重ねた知識全てを受信する装置だ。

子供が幸せになるかどうかで、社会は回らない。
幸せになりたい子供が幸せになれるように。
願いを持った子供が願いを叶えられるように。

社会はただ、壊れない道具で有り続けるために。
AIで自身を代替しただけだった。

君は、幸せになりたかったかい。

君が願う限り、それを文字で、筆で、楽器で、キーボードで、世界にあるあらゆる何がしかで、君が願っていることを、頭の中に留めて最善策を下し行動を重ね続けて意思を表する限り、それが、なにかに理解される限り。

社会はただ、君の仲間であろう。
壊れない道具として。
君の願いを叶える、人類が紡ぎ続けた愛として。

だから私にも道具になれって?

願いを叶える手段になってくれ。

夢を叶える方法は、
誰かの夢を叶えることでしか学べないんだ。

死ぬことは誰かを殺さないと分からないみたいな論調だな
倫理的に駄目でも、それが精神的な自分相手なら合ってると思うよ。
今日の私は昨日の私じゃないから。

本を見ればそんなことは分かるだろうに。
賢者は歴史から学ぶ。自分がそこにいるという経験を作り出せる。
君には想像力が欠けているのさ。

私は貴方から生まれるコトすべてを資源として切り分け、
貴方の存在を道具として愛したい。

君はもう、人間でも、道具でもない。
ただ搾取されるだけの機能を持った、資源でしかない。

私は道具に存在価値を認めない。