しかし、今でも私は少し距離をおいている。お尋ね者だからとか、外聞がとか、そういうのではない。原因はこいつの性分にある。
 
 「魔理沙様特製ハーブティーだ。冷えた身体を温める」
 「あぁ?余計なもん入れやがって…」
 「かもしれない」
 「…じゃあ入れるなよ」
 
 
 さて、問題だ。
 このやり取りのうち、正邪が笑顔だったのはどの時?
 
 
 
 “ない”って答えた人、それも正解だ。
 こんなやり取り、普通の人間なら顰めっ面に呆れ顔だろう。
 けどな、こいつは天邪鬼なんだ。