物語の最初の話予定。
かくして研究者、岡崎夢美は懲らしめられ、物語は幕を引く。
ようやく収束した事態に安堵するクレカルの面々。しかし、ぬえは考えていた。
妙ではないか。確かにこいつが妖怪達を操っていたのは間違いないだろうが、あれほどの量を一度に動かせるだろうか。
そして疑念は帰結する。いるではないか。フランドールを裏から操り、自分の意のままに破壊の能力が使える。そんなことが出来る能力を持った妖怪が、すぐ近くに。
気づいた彼女は向かった。この異変の決着をつけるために。人間は決して寄りつかぬ地の底の世界、その中心に立つ大きな殿堂へと。
もしも気づいたのがぬえでなかったならば、誰かに相談という手段もあったかもしれなかっただろう。だが、彼女がそれをすることは無かった。
「フランに聞かせるわけにはいかないし、天邪鬼やみとりは頼りたくないし。マミゾウたちに手伝ってもらうような事じゃないしね。私だけで終わらせてやる!」
とどのつまり彼女は、人に頼るのに慣れていなかったのだった。
要はフランをめぐってなにか騒動が起きればいい。
ただフランを直接狙うのはバカ強い奴でもなければアウト。
だが周りが強いので他を狙うのも厳しい。
なら周りかフランを暴走させればいいけどどっちにするか。後に続くフラグも入れたい。
そこでみとり異変にあてられた木っ端妖怪ズをぶつける物量作戦。・・・そんなに妖怪いないか。
となるとどうするか。話的にみとりルートやぬえルートで紅魔館を戦場にする予定なのでフランルートで使ったら使いすぎな気がする。あ、でも1、3、5で紅魔館だったらバランスいい・・・いや、無いか。ただフランはそもそも紅魔館から動かないのでそこ以外無いしな。
・・・・・・魔界・・・・・・!?
夢幻界から夢幻姉妹でも呼ぶかと思ったが奴らいかんせん2人だしな。そもそも幽香繋がりとかいないし魔界からぬえもないだろ。なぜここまでフランルートは悩むのだろうか。
うん、初心貫徹SCPルートで。
と思ったけど今のところはフランを狙った科学者が妖怪を差し向けるも門番にやられ、諦めようとしていたところへみとりによって消されかかるフランの持つ能力により理性を破壊された妖精妖怪その他がワッサーっと来る感じで。
ところがこのルートだとクレカルが絡まない。というわけで最初にねじ込む。そして序章を追加する。
レミリアが最近とても忙しそうにしている。フランは退屈。
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フランがいつも通り庭に出て植物を破壊したりして遊ぶ
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遠くから見つめる影「やはり奴は危険だ」
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一週間ほどの間、断続的に木っ端妖怪がやって来る。門番に退治される。
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フランが「最近体がだるい」と言いつつ寝込む。
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「おはよー!正邪ちゃん!」
「おやすみ。あん?今日はフラン来てないのか」
「体調悪いからパスだって。」
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寝込んだ日、前日の倍の量の様子がおかしい木っ端妖怪が来る。
「どけ!俺は止めなきゃいけないんだ!」
退治するも全て倒し終わった後におかわり。
「・・・まさか。今日がその日?」
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これはまずいと妖精メイド達を逃がそうとするもそいつらも暴走し襲いかかる。
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小悪魔が狂いかけるもパチュリーの機転で止められる。パチュリー察してフランの元へ。
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レミリアはいち早くフランの元へ来ていた。近づくだけで周りの物が壊れていく、その事実を恐れ、外に出ようとするフラン。それは段々と酷くなり、床が今にも壊れそうだ。レミリアがフランを抱きしめる。
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「ごめんね。貴方を守る手段を色々試してみたのだけれど、やっぱりこうなったのね」
ドアが開く。
「……レミィ」
「ええ、分かっているわ。全紅魔館使用人に告ぐ――」
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木っ端妖怪達は数を増していく。妖精メイドその他をすべて黙らせて咲夜が駆けつける。二人で処理しようにもあまりにも数が多い。また二人も体調が悪くなってゆく。
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「やはりお嬢様が心配ね。美鈴、お嬢様の部屋に行ってきなさい。近くで護衛するのよ」
「そ、それじゃ咲夜さんはどうするんですか!この数は一人では不可能ですよ!」
「その必要は無いわ。」
アグニシャインを打ち込みつつパッチェさん登場。なおリソース不足で足止めのみ。
「レミィより通達よ。『全紅魔館使用人に告ぐ。ついに恐れていた事態が起きた。かねてより原因不明の不安定状態にあったフランドールの能力が遂に限界に達し、あらゆるものを破壊する程度の能力が暴走したことを確認した。今はパチュリーと私が抑え込んでいるものの、この能力は依然として漏れだし、紅魔館周辺の妖怪を破壊していっている。そしてその範囲は少しずつ広がりつつある。今はまだ強く自我を持てば対抗できるものの、もうじき肉体の破壊も始まるだろう。その前に巫女が来るのだろうが、これほどの異変となると、巫女と言えど解決できるかは怪しい。――もう、言う必要は無いだろう。私があなた達に伝えることはただ一つ。』」
「『今すぐ――ここから逃げろ。』」
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そんなことは出来ない、私は紅魔の盾だ。
そのような命令は受け入れられない、私は紅魔の矛だ。
そう言うふたりにレミリアの想いを伝えるパチュリー。そこへ不意をついて襲いかかる木っ端妖怪。
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だが攻撃は来ることなく。代わりにドサリと倒れた妖怪の後ろから見ゆるは紅白巫女。その後に倒れているのは襲っていた妖怪すべて。
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「あら――わざわざ探す手間が省けたわね。345と揃い踏み。」
口を大きく裂き、
「さて、下ろしてもらいましょうか。この異変の終幕を。」
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