夢から覚めることはない。
夢から覚めることはない。
けれど
別の誰かの夢を 叶えることは
できるかもしれない。
彁
fight to me
むかし むかし
妖怪と人間が 仲良く暮らす
「幻想郷」という 場所がありました。
【ゆかれいむ】
【Nでは】
しかし あるとき
二つの種族の間で 戦争が起きました
【レミリアと咲夜】
長い戦いの末 勝利した人間は
夢の力を 使って
妖怪たちを 地底に封じ込めました
【】
それから しばらくたった頃……
2XXX年 八ヶ岳
我々妖怪と人間はずっと
共存を続けてきた。
妖怪は人間の恐れを食らい、
人間は妖怪に打ち勝つことで
発展していたのだ。
だが、この関係は人間が
「夢」を手に入れたことで終焉を迎える。
「夢」は我々を駆逐し、我々の思い描いた
理想郷をも破壊した。
我々が今を生きていられるのは、ただ
人間がここを忘れているからというだけに過ぎない。
第十七代目 稗田阿渡那
かつては我々も
夢を持っていた。
各々のやりたいことを各々が補佐しあい、
夢を叶えあっていた。
しかし、人間はその夢を
いとも無慈悲に打ち砕いた。
彼らが我々に与えたのは、
不安とほんの僅かな幻想だ。
もう、我々は夢を見ることはないだろう。
残されたのはただ微かな「願い」のみである。
落集柱書 大天狗
先日、結界内に人間の魂が六つ
遺されているという奇妙な事件が発生した。
もはや読者はご存知のとおり、
管理者を失った博麗大結界は年々薄くなっている。
それを補修するために、人間の魂が七つ必要だった。
そのため、今回の事件はとても好都合なものである。
しかし私は、あまりに好都合すぎるこの事件に、
何か作為的なものを感じざるを得ない。
事件を記事におこす身ではあるが、
このまま何事もなく結界が補修されることを祈る。
花果子念報 姫海棠はたて
【スクープ!】七人目の人間現る!
今日未明、ついに
人間一名が幻想入りした。
すでに読者は周知の通り、管理者を失った
博麗大結界は年々薄くなっている。
その補修に必要な七つの魂、
その最後を飾る人間がついに現れたのだ!
我々は危険を顧みず、彼女に接触することを
決意した。その時の写真がこれだ!
どう見ても隠し撮りされた
自分の写真が載っている。