普通に過ぎ去る皆を200年見続けて何にも期待しなくなった。
変化はない。あるいは正当な理由があれば変わったかもしれない。
しかし、些細な変化すら異常とみなされるこの魔法の下で、正当な理由を如何にして作ればいい?
風邪をひけばいなかったのが普通、『最近見ないな』も異常扱い。頭に名前が浮かぶことも無い。
久しぶりに会ったとて、いなかった間など聞かれるはずもなく。そもそもそこに居ないのが異常だとわからない。
文字を残したこともある。私はこういう者だから、助けてほしいと叫んだこともある。
でも、それすら届かなかった。その異常に気づいたところで、私自身に繋がることはない。なぜなら私に不都合はない、完全無欠の『普通』なのだから。
そうであれと望むなら。
私はいつまでも普通であろう。
なんの異常もここにはない。
私はどこにでもいる、ただの真面目な小悪魔なのだ。

まあそうでありたいと願ったの自分なんですけど。

相手の認識をもとに、普通から外れたことを認識させなくする呪い。強制的に普通の範囲内に収める。
初めに出会うときは、普通基準はその本人の小悪魔評による。そもそも他人からの紹介とか、必ず誰かを介さないと存在を認識できない。そんでもってその性質のせいで大体『影の薄いやつ』としての認識になってしまう。覆すのはめっちゃ大変。二人以上と同時に出会う場合、その二人以上が揃って考える同じ性質のみ知覚できる。だから不特定多数が見ることになる『記録』相手だと何も認識できなくなる。
心からこいつを疑える相手にはLevel2。普通を上書きしてくる。願いは『誰かと普通に過ごしたい』だからこのサービスは当たり前だな! 普段からこうしないのはマシンパワーの節約。全力で働かし続けたら壊れるのは人間も魔法も石も同じである。
財団にいたら多分オブジェクト名は『Shared Common Phantasy』。訳すと『一般共通幻想』。有って当たり前。……Y要素どこ……?
Yonder:向こうの、あそこの、Yarn:編み糸、作り話 あたりがちょうどいいか。Yarnが強い。
自分から普通を捻じ曲げる異常者か、手紙一発であいつはああいうやつなんだと認識を改めるくらいのバカ相手なら一応あとから認識は変えられる。ただそんなやつが自分の悩みを打ち明けられるような信頼できる仲間になるかというと、うん。チルノなら可能性はある。

認識阻害。
認識→普通判定の後に異常とみなしたら認識阻害。遠見は視覚の代わりにイメージを流す魔法であるため同様に効く。イメージとしては視覚の伝送情報に乗っかって阻害プログラムが流れる感じ。脳についたら爆裂。
しかし遠見では間にボトルネックがあるので、阻害プログラムが一部しか流れない。それであそこまで止められてるのだから相当だけど。
しかもレコーディングには無力。誰も見てない扱いだし、レコーディング場は脳じゃないし、そもそも画像圧縮のときに削ぎ落とされるし。

認識歪曲。
心から疑われたとき。

未知を目の前にして研究させない、魔法使い殺しの魔法。

コアの普通はいじりネタにならないという意味

パチュリーを狙ったものだと思って

「魔法使いじゃなければショック死」

「あなたからもらった名前表ですよ!渡すときなんて言ったか覚えてます?」
えーとたしか、そうだ。
「『お返しします』だっけ」
「ほら!というかそれは覚えてるんですか!?名付けたのはやっぱりパチュリー様なんですよ!」
「え、あれって【こんなくだらねぇことで召喚しやがって。いつかお前に】『お返しします』って意味じゃなかったの!?」
「そんな回りくどいこと言いませんよ、私!言うならストレートに『死ね』ですよ!」
なるほど、言われてみればそうだ。

「……あっ、偽名弾きつけてない」

cation

普通に揃えられる呪い

ハバナ セニョリータ

動かないベッド

ハロウィンとクリスマス

ハバネロ
団子屋