ハロー ■■■!
ようやく帰ってきて
くれたんだな!
懐かしいだろ?
昔ここでさ、よく
弾幕ごっこしてたよな。
ふふ……
嬉しいな!
久しぶりにまた、
楽しく遊べそうだ
大図書館で起きた時は
何が何だか解らなかった。
手も足も、ろくに
動きやしない。
私の体は
人形の姿に
なっちまってた!
「アリス! パチュリー!
誰かいないか!」って
いくら叫んでも…
誰も来なかった。
流石に変だと思ってたらな、
レミリアが私を見つけたんだ。
あんま信用できなかったけど、
暇潰しはそいつだけだったからな。
一から十まで、
きっちり話してやったのさ。……
……そしたらな……
信じられるか、■■■……
レミリアは私を
抱きしめてくれたんだ……
目に涙を浮かべてな……
「辛かったろう、怖かったろう。
もう大丈夫だ」って
あいつは不思議と……
悲しそうだった。
けどな…… それでも……
私は何も
感じなかったのさ。
私は何をも
作れなくなった。
あんなに好きだった
魔法に、
今は全くやる気が無い。
やれることは 全部
やってみたさ。
レミリアにも手伝ってもらって
来る日も 来る日も
色とりどりの魔法とか
作ってみたりな。
でも結局
耐えられなくなって……
私は紅魔館を出た
それから夢幻館に
たどりついて……
あの悪魔の妹を
見つけたんだ。
こいつなら、もしかして
私の夢を
取り戻してくれるかも……
そう思った
……
結果は 知ってるよな。
はは……
あの二人は
役立たずだったんだよ。
それに気づいちまったら、
もうおしまいさ。
私は夢を叶えたかっただけ……
強く輝く 夢を
掴みたかっただけ。
■■■、お前が
信じてくれるか
わからないけどな……
こんなんじゃもう……
生きてる意味も
ないな、って思った
夢の無い 世界なんて……
お前の居ない 世界なんて……
意味がない
だからな……
私も そろそろ
お前に ついていこうと思った
私を 初めから
居なかった事に しようとな
それで……
私は それを
実行 したのさ。
なのに…… 縄を
首にかけた瞬間……
突然 不安が
襲ってきたんだ。
「何も、何一つも
成し得ないまま。
それで死んで
いいんだろうか……?」
そのとき 私の中に
身勝手な言葉が
溢れ出した。
「いやだ……私は
死にたくない!」
……
そして 目が覚めた。
何もかも 悪い夢
だったのかな……
私は 初めの図書館にいた
また「最初から始める」ことに
なってたのさ。
私は実験を始めた。
自分を死ぬ直前へ、
幾度となく追いやってみた。
きっと、
そのまま本当に消えることだって
出来たんだろうな。
でも……「生きたい」って
欠片でも考えれば……
私は何度だって
帰ってこれた。
すごいだろ
■■■…
私も すごいと 思ったよ
さて、この力は
どうしたもんか。
私は試しに、あらゆる異変を
完璧に解決してみた
皆と仲良くなるのは
すごく愉快だった
……初めのうちは……な。
けど 何度もやってりゃ
自然と先が見えてくる。
「私がこう言ったら
こいつは何て言うかな」
「ここで躱したら
次は何が来るのかな」
答えが分かれば
それでお終い。
それ以上は何も無い。
……全ては 好奇心から
始めたことだった。
こいつらを 殺してみたら
どうなるんだろう…… ってな
「やりたくて やってる
わけじゃない」
「知るために仕方なく
やるんだ」
自分に必死で
言い聞かせ続けてた。
……けどな、そんなの
ただの言い訳だ!
スカッとして 気分がいい
ってこと…… お前は
誰より よく知ってる
だろう?
ま それでも
傍観者になるより
遥かにマシさ。
自分じゃ できないからって
他人のふりにばっか 憧れる
情けない連中……
今も そんな奴らが
私たちを 見てるかも
しれないな?
最近じゃ それすら
退屈なんだ
私は この世界の
何もかもを
知っちまった。
全ての 本を 読んで
全ての 本を 燃やした。
あらゆる魔法を試して
あらゆる失敗をやり尽くした。
皆の物語を知って
皆を殺した。
言葉も、仕組みも、バグだって。
見たことの無いものは
一つも無い。
それでも 夢の無い私は
何も……
……
けど、お前は……
■■■だけは違った
お前の行動だけは
全く読めなかった
夢幻館で お前を
見つけたときは
まだ 誰なのか
気づいちゃいなかったんだ。
だから 脅して 夢を
剥いでやろうと
思ってた。
けど ミスっちまった。
だから セーブファイルを
ロードしようとしたんだが……
……できなかった
■■■……
やっぱり お前の
能力ってのは……
私を軽々と
越せるほど
強いんだな!
■■■
ひとつ 気になってる
事があるんだ
ここから どうやって
夢幻館に行ったんだ?
……予想はしてるよ
“悪魔の妹”が 出てく時に
亡骸を持ってった、とかな。
でもそんなこと、レミリアが
許すはずない。
そもそも……お前、どうして目を
覚ましたんだ?
……私の呼ぶ声が
聞こえた、とか……?
まあ 今はもう
どうだっていいよ。
■■■ 私は遂に
飽きちまった。
誰に 会っても……
どこに行っても……
退屈で しかたがない
人形の体も そこかしこ
ギシギシ 鳴るように
なっちまったしな。
そろそろ 潮時だ。
けど、一つだけ
やるべきことが 残ってる
■■■
お前と 私とで
始めたことを
きっちり 終わらせよう
皆を 自由にしてやるんだ
あいつらに 教えてやろうぜ
人間の出した 答えをさ!
結局……
この世に『妖怪なんて
必要ないんだ』ってな!
そのあと……?
そうだな……
この力の使い道は
いくつか考えてある
……でも、お前に会って
気が変わったよ。
■■■……
お前が居るんなら……
地上で 普通に
暮らすってのも
悪かないかもな。
それに 今度は
ボクが誘導する
必要もないしな……
夢はもう7つ揃ってる……
レミリアがどっかに
隠してるけどな。
私も どうにか
隠し場所を聞き出そうと
粘ってたが……
あいつ どうしても
零してくれないんだ
でも ■■■……
お前が頼めば
きっと 上手く行く
どうして 私に
こんなこと 話すんだって?
■■■
言っただろう……
あれから ずいぶん
経ったけどさ……
私の事 本当に
分かってるのは
今でも お前だけなんだ
お前は 私に どうでもいい
同情なんて しないからな。
私ら みたいな
異変解決者は……
相手が 邪魔なら
躊躇なく 殺せる
だから…
だ… だから… ね…
…
… ハ… ハハ…
…なんだろう…
…このキモチ…
私… どうして
震えてんだろうな?
…
あのさ… ■■■…
あの時のこと
怒ってないよね?
…
え… ちょ… ちょっと
待てよ!
…く… 来るな!!
や… やっぱり
きが かわった…
これは あんまり
良いアイデアじゃ
なさそうだな
■■■ お前は
もどったほうが いい
このせかいは
いまの ままでも
ぜんぜん わるくないぜ!
…
お お お… おい!
その ブキミな かお
やめろって!
わらえないよ!
アクシュミだぞ!!