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蓬莱人形フランドール説第一稿第五話

巫女を抱えたので服が血まみれのままなのに注意

妖怪談笑、六人組
正面から帰還
さらりとした新品の服

リグル
ルーミア
影狼
保証
馬鹿
付和雷同

馬「おう! 三人ともおかえり……あれ? メアリーだけ?」
「ただいま。キスメは帰ったわ。疲れたから自分の家で休むそうよ」
付「あれま、つれないねぇ。せっかく記念の宴会を開こうと思ってたのに」
「その準備は無駄にならないわよ。入ってきて」

「やあ、初めまして。退治ごっこをしよう」

「事を荒立てるのは、話を聞いてからでも遅くありません」
リ「……裏切ったのか、メアリー」
「まさか。貴方達にも見えるはずですわ、この子はとても弱い。いざとなれば囲んで殴れば勝てますわよ」
影「それはそうだけど……」
付「それはそうかも……?」
馬「それもそうだな!」
リ「……続けて」

「君らは巫女の退治を見たことはあるか。妖怪の体の一片も逃さない応酬。素敵で無慈悲で、何より美しい退治だ」

「その巫女に、ボクは頼まれたんだ。人間を害した妖怪を退治するようにと。けれどメアリーが言ったんだ。ボクは巫女のようには退治できない。代わりに自分のやり方を探すしかないって」

「だからボクは、それが見つかるまで退治ごっこがしたいんだ。人間を害した妖怪に、ボクは何をもって退治とするか。それが分かるまで繰り返す。ボクと一緒に遊ぼう、妖怪」

付「どうする?」
ル「どうするも何も、付き合うメリットがない。何で好き好んで退治される必要がある」
影「けどあの子、全然弱そうよ。巫女に退治されるよりかマシじゃない」
保「二回退治されない保証なんてなかったぞ。あいつから巫女に情報が漏れたらどうする」
馬「もうめんどいからあいつここで食っちまおうぜ!」
リ「そもそも、私達はまだ何もしてない。その前に巫女からの奴が来るってことは、監視にほかならない。食い殺してなかったことにしよう」

来るかもわからない絶望、博麗の巫女より絶対に来る雑魚

「監視? それはもう出来ないよ」
「何?」

「巫女は死んだ。キスメって子が殺したんだ」

馬「やるじゃんかキスメ!」
ル「本当なのかメアリー?」
「ええ、本当ですとも。当然私もいましたからね」
リ「……なるほど。それを見たから、いち早くあんたは降伏に来たってわけなんだ」

リ「でも残念だったね。私たちの望みは人間の命。巫女が死んだんなら、交渉なんて必要ない。人里に降りて皆食えばおしまいだ」
馬「え、人里は博麗以外の退治屋がいるし行きたくないよ」
リ「……でも楽になったんだ。変なごっこ遊びに付き合う必要は、どこにも無いんだよ」

ぎん

「……レン」
「ああ、一つ言い忘れた」

「君らは正直村を狙っているんだろう。ボクもその一人だ。退治ごっこをするなら、正直村を襲う手引きをしよう。人間を害した妖怪じゃないと退治はできないからね」

付「……ど、どうする」
ル「狂人の戯言だ。信用できん」
影「でも、そう何度も食っていい人間が迷い込むことなんてないわ。ここは呑んで、食える可能性を増やしたほうがいいんじゃない?」
保「保証がないぞ? つまりはあいつ、味方を裏切るってことだろ。何かその証明が欲しい」
馬「要は捻くれた命乞いだ。自分一人だけ助かるつもりなんだな。よし、こいつを最初に食おう」
リ「メアリー。こいつがここにいる事は、向こうにバレてるわけじゃないんだよね?」
「それこそ保証はしかねますわ。私も全力を尽くしていますが、向こうにはとても聡明な人間が居ますからね」
リ「となると……確実に使えるのは、情報だけか」

影「一旦戻すっていうのはどうかしら? 正直、どれくらい手引きしてくれるのか分かんないし」
リ「……よし。こいつは一度戻す。まずは確実に一人は殺せる状況を作ってもらおう」
保「いい案だ。保証される」
馬「えええ! さっさと食ったほうがいいって! こんなにひねた奴を信頼すんの!?」
付「信頼しないから戻すんだよ。それでも帰ってきたら、信じられるだろう?」
馬「……えー。」
ル「私は反対だ。ここで殺したほうが良い。戻す案は通るのだろうが、私は監視を続ける」

「賛四反二。私は賛成ですし、五対二で可決ね。おめでとう、レン」
「ありがとう、メアリー」
リ「よし行ってこい、メアリー」
「え?」

リ「バレないようにそいつを戻さなきゃいけない。それなら適任はあんただけでしょ」
影「私達は肉体派だから」
「あっちもまだ六人居るのに! あれを全員騙すの!」
馬「頑張れ! メアリー!」

「……分かりました。じゃあ帰る頃には、次に誰が行くか決めておいてくださいね」
保「分かった。よし、どうやって決めようか」
馬「棒倒ししようぜ! 良い砂場見つけたんだよ!」

妖怪拡張計画中
ルールを教える意味でもこいつらを団結させる意味はある。
ただし妖怪なので協調して襲うとか出来ない、というわけで同じ目標を狙っているというだけの不戦協定。

「おう! 三人ともおかえり……あれ? メアリーだけ?」
「ただいま。キスメは帰ったわ。疲れたから自分の家で休むそうよ」
「あれま、つれないねぇ。せっかく記念の宴会を開こうと思ってたのに」
「その準備は無駄にならないわよ。入ってきて」

「やあ、初めまして。退治ごっこをしよう」

「事を荒立てるのは、話を聞いてからでも遅くありません」
「……裏切ったのか、メアリー」
「まさか。貴方達にも見えるはずですわ、この子はとても弱い。いざとなれば囲んで殴れば勝てますわよ」
「それはそうだが……」
「それはそうかも……?」
「それもそうだな!」
「……続けろ」

「君らは巫女の退治を見たことはあるか。妖怪の体の一片も逃さない応酬。素敵で無慈悲で、何より美しい退治だ」

「その巫女に、ボクは頼まれたんだ。人間を害した妖怪を退治するようにと。けれどメアリーが言ったんだ。ボクは巫女のようには退治できない。代わりに自分のやり方を探すしかないって」

「だからボクは、それが見つかるまで退治ごっこがしたいんだ。人間を害した妖怪に、ボクは何をもって退治とするか。それが分かるまで繰り返す。ボクと一緒に遊ぼう、妖怪」

「どうする?」
「どうするも何も、付き合うメリットがない。何で好き好んで退治される必要がある」
「けどあいつ、全然弱そうだぞ。巫女に退治されるよかマシだ」
「二回退治されない保証なんてなかったぞ。あいつから巫女に情報が漏れたらどうする」
「もうめんどいからあいつここで食っちまおうぜ!」
「そもそも、俺達はまだ何もしてない。その前に巫女からの奴が来るってことは、監視にほかならねえだろ。食い殺してなかったことにしちまおう」

来るかもわからない絶望、博麗の巫女より絶対に来る雑魚

「監視? それはもう出来ないよ」
「何?」

「巫女は死んだ。キスメって子が殺したんだ」

「やるじゃんかキスメ!」
「本当なのかメアリー?」
「ええ、本当ですとも。当然私もいましたからね」
「……なるほど。それを見たから、いち早くお前は降伏に来たってわけかよ」

「でも残念だったなぁ。俺たちの望みは人間の命だ。巫女が死んだんなら、交渉なんて必要ない。人里に降りて皆食っちまやいいのさ」
「え、人里は博麗以外の退治屋がいるし行きたくないよ」
「……だが楽になったんだ。変なごっこ遊びに付き合う必要は、どこにもねえってんだよ」

ぎん

「……レン」
「ああ、一つ言い忘れた」

「君らは正直村を狙っているんだろう。ボクもその一人だ。退治ごっこをするなら、正直村を襲う手引きをしよう。人間を害した妖怪じゃないと退治はできないからね」

「……ど、どうする」
「狂人の戯言だ。信用できん」
「でも、そう何度も食っていい人間が迷い込むことなんてない。ここは呑んで、食える可能性を増やしたほうがいいんじゃないか?」
「保証がないぞ? つまりはあいつ、味方を裏切るってことだろ。何かその証明が欲しい」
「要は捻くれた命乞いだ。自分一人だけ助かるつもりなんだな。よし、こいつを最初に食おう」
「メアリー。こいつがここにいる事は、向こうにバレてるわけじゃねえんだよな?」
「それこそ保証はしかねますわ。私も全力を尽くしていますが、向こうにはとても聡明な人間が居ますからね」
「となると……確実に使えるのは、情報だけか」

「一旦戻すっていうのはどうかしら? 正直、どれくらい手引きしてくれるのか分かんないし」
「……よし。こいつは一度戻す。まずは確実に一人は殺せる状況を作ってもらおう」
「いい案だ。保証される」
「えええ! さっさと食ったほうがいいって! こんなにひねた奴を信頼すんの!?」
「信頼しないから戻すんだよ。それでも帰ってきたら、信じられるだろう?」
「……えー。」
「私は反対だ。ここで殺したほうが良い。戻す案は通るのだろうが、私は監視を続ける」

「賛四反二。私は賛成ですし、五対二で可決ね。おめでとう、レン」
「ありがとう、メアリー」
「よし行ってこい、メアリー」
「え?」

「バレないようにそいつを戻さなきゃいけない。それなら適任はお前だけだろ」
「私達は肉体派だから」
「あっちもまだ六人居るのに! あれを全員騙すの!」
「頑張れ! メアリー!」

「……分かりました。じゃあ帰る頃には、次に誰が行くか決めておいてくださいね」
「分かった。よし、どうやって決めようか」
「棒倒ししようぜ! 良い砂場見つけたんだよ!」

「意外でした」
「何が?」

「あなたは交渉なんて出来ないものだと思ってたのよ」
「出来ないよ。そもそも、交渉って何さ」

「相手から望みの条件を引き出す会話ですわ。さっきの貴方は、否定条件を揃えてからそれらを解決するメリットを叩きつけた。ああすることで、そもそもの要求を飲ませやすくすることが出来るのです。見事だったわ」
「望んでないよ、ボク」
「またまた」

「だって、どうやったら手引きできるのかさっぱり分かんないし」

「……何が手引きになるかはわかるわよね?」
「そうだね。それはサグリが見せてくれた。要は一人だけにすればいいんだ」
「ええ。じゃあ、今までの生活の中で、彼らが一人になる時間は無かったかしら」
「寝るとき、は違うな。こないだサグリがケイに間違って襲われたって怒ってた」
「そういう誰しもが無防備な時間は、むしろ警戒されて危険ですわ。もっと個人的な時間よ」
「うーん……あ」
「ありましたか」
「いや、でも阿片もお酒も足りないな」
「誰しもが無防備な時間は危険って言いませんでした?」
「? ドウだけだよ、どっちも呑めないのは」
「…なるほど、そういうことね」

「そういうことなら、私が用意します。準備が終わったら、貴方の部屋に紙を置いておくわ。芥子畑とワインセラーの場所を記した紙をね」
「本当かい? 助かるよ」
「これくらいなら容易いわ。だから貴方は何も……何をしますか?」
「そうだね」

「パーティの準備をしておこうか」

​ ワインを廃洋館の地下室に

 森の奥からボクが帰ってくると、皆は口々に良かったと言っていた。アサが湖で見かけた気がするといったので皆で行ってみたら、そこには大量の血の跡があったらしい。心配したり、馬鹿だと言ったり、本当はサグリに付いていったんじゃないかと考えたりしていた、まさにその最中だったという。ボクは謝りながら、どこに行っていたかを説明した。サグリを見送っていると、「芥子畑を見つけた」。今日はもう遅いから、明日皆で行って阿片を集めよう。帰ってきたサグリがもういらないって言うほど、沢山。

 ボクは驚いた。すらすらと嘘が吐けたからだ。思い当たる節を探って、ボクは気づいた。あの時からだ。もうすっかり慣れてしまった、この体調不良が起きた時。ボクはそれを無視して動き続けた。自分に嘘をついたその時から、ボクは簡単に嘘をつけるようになっていた。そういうことだったんだと納得して、ボクは自分の部屋に戻った。ケイがボクの部屋の前で立っていた。

 夜、夢枕にメアリーの姿を見た。何で勝手に日取りを決めたの、こっちが決めなかったらいつでもいいってわけじゃないのよ、今回はもともとそのつもりだったから出来るけど本当にそういうの止めて心臓に悪い、と懇願された。目覚めても記憶は鮮明に残っていた。

影狼、ルーミア、毒食ってリタイアを除いて残り三人
これで囲めば殺せないこともないかもしれない