「リーーーフスパーーーク!!!!」
「うおわあああ!?」
「フゥーッ、フゥーッ……コンプ……新しい女……」
「やめろったら!もう、今月入って何度目なんだ!」
は?
「ああ!正邪、逃げてくれ!やられるぞ!」
そいつは私を跳ね飛ばし、草地に尻餅をつかせる。は?
いや、あの、は?目がおかしくなっちまったかな。世界まるごと塗り替えるとか結構な無茶だもんな、どこかしら体がバグってても何も責められることじゃねーよな。
いやでも耳も触感もバグるなら多分今私立ってねえよな。つまりあれ現実だよな。
うん。
「…………なぁにやってんだみとりィィィィイ!!!」
なるほど。少し現状が解った。
まず、ここは太陽の畑。あの最凶妖怪、風見幽香が管理する畑の一つだ。私はここで働いているという事になっているらしい。なんでそうなってるのかは、他に働いている奴のラインナップを見たら解った。
「じゅる……おっと、いけない。また赤河童ちゃんに怒られるわ」
まず、さっきのミル貝。
「みなさーん!列を乱さないでー!お願いしまーす!」
次に、マスパみたいなのを躊躇なく撃った緑。
「女苑……元気かな……元気だろうなあ」
貧乏神。
「わははは!!列に並ぶという予想を裏切る……嘘です何でも無いですうぎゃー!」
ダンボール。
「くそう、平地で影ができん。影さえあれば効率良く動くんじゃぞ」
見覚えのある青ハネ髪。
「鑿が刺さらない!?そんな馬鹿な!」
邪仙。
よーし、もういいよな。答えを言おう。
ここ、矯正施設だ。
「はーいみなさん!今日はガーベラ畑をお世話しますよー!」
しかも本人無自覚の。
「行かせません」
「んなっ!?」
「あなた達を逃がすわけにはいかない。瀬笈葉の名にかけて、ここを通しはしません」
「さっさと行きましょう。ほら、動かせ」
「ひぇ〜、警察怖いよ〜。」
「鬼人正邪。次元法1612条に従い、あなたに10^27年の懲役を課します」
「罪人に貴賤なし。されど、順序はある。あなたの方が捕えやすい」
「私は雑魚か、点数か!?」
「おい おい おい おい、何してるンですかテメェはよぉぉ?」
「な、なーんのことかなー。わかんないなー私騒霊だから。カナ・アナベラルだから」