ちなみに私は、ハーブティーなんて作ったことがない。これはこいつのために作った、一級品のイヤガラセ茶である。
 だが誤解しないでいただきたい。私に悪意は一切ないのだ。どういうことなのか気になるなら、そこの天邪鬼の顔を見てもらいたい。
 
 そのとびっきりの笑顔を。
 
 
 もうわかっただろう。
 こいつは、されたら嫌がるようなことを喜ぶ性質なのだ。
 
 
 それだけを聞くと、彼女はいわゆる嗜虐性愛者なのかと思う方もいるかもしれない。しかしそれとも違う。
 言い表しづらいが、『』
 
 ……この茶、渋っ。

「ドアを外開きから内開きにした。後で直す」