単純な魔法は、魔力があればあるほど火力を上げられる
ただしそこには高速の変換魔法も必要、じゃないと実践で使えない固定砲台になる
- 自分の魔力を貯めて使うには、高度なスキル『魔力放流』が必要
- 他人や自然の魔力を必要な時に引っ張り出すには、高度なスキル『魔力簒奪』等が必要
- これらのスキル無しで出てきた魔力は、魔界以外では一瞬で希釈され消える
- この希釈システムは酸化に似ており、密封すれば魔界以外でも希釈されにくい(されにくいのであって、されないわけではない。完全に遮断するならマジックアイテムが必要、というか竹水筒に何を求めてんだ)
これら性質を満たしたのが、魔法キャンセルによる魔力生成
- 魔法キャンセルすることで、魔力が魔法にならず周囲を漂う
- その魔力を容器に込めることで、魔力瓶を構成
- ただし使うために外に出すと、もちろん希釈される
- その問題も希釈より早く使うことでクリア
この方法で出てくる魔力は想定外
なのでとりあえず博麗霊夢のものとして出てくる、インデックス0
ところで、魔力には使った相手に応じて質というものが存在する
博麗霊夢の質は自身への不干渉、故に混じり合いにくい
しかし加えて退魔、妖怪や魔法スキルへの特攻
なので妖怪が近くにいると酔ったような症状を起こす
この魔力を使い続けると自前の魔力を駆逐する
よって自前の魔法に支障が出る、乱発不可
ルートによっての捨虫霊夢は、当然のようにこの問題を解決してメドローアにしている怪物
『逆に言えば、魔力さえあれば、初期状態のプレイヤーでも高威力の魔法が使えるのではないか?』
この考えは間違ってません。実際、そこいら中が魔力で充ちてる魔界では単純な魔法の威力が向上します。なお複雑な魔法は暴走する模様。
ではこちら、幻想郷ではどうでしょうか。そのへんに魔力なんてロクに落ちてません。
というかそれが普通です。なぜならこの世界、魔力が浮いてると即座に希釈しにかかるからです。この執念に関してはイベント『怠惰な神が辿るべき494の結末と1つの結果』をどうぞ。
それゆえ、よっぽど遠くまで吸収とか、触媒を分解して魔力化とか、自分の魔力だけを撃ち出して容器に込めるとか、地脈を掴んで引きずり出して変換してとか特別な手法を用いない限りは、外部から使用可能な魔力を取り込む手法はありません。結構いっぱいあるな。
というわけで今回選んだのは三つ目。
魔力を容器に込めることです。
しかしこれまた、言うは易く行うは難く。
実は、『魔力をそのまま撃ち出す魔法』はとてつもなく高度なスキルなのです。RTA中に取得することは現在不可能。
起点ロックの解除条件の一部は、図書館に連続四週間通いつめ、パチュリー・ノーレッジから直接師事を受け、九つ以上の応用塾練度に達した魔法スキルを用意し、アリス・マーガトロイドから概念を得て……はい無理です。容器に込めるのにこんな魔法使えません。
しかし走者は諦めません。彼ら彼女らはここで、発想を転換させました。
考えてみてください。魔力は元々体内にあります。しかし魔法は体外で発生します。
体内と体外を繋ぐために口から撃ち出したりとか、そういう仙力じみたことは魔法ではやりません。
つまり、《《どんな魔法でも魔力を外に出してるのは間違いない》》わけです。それなら魔力を変換しないこと、つまり魔法を失敗することで、魔力だけを残す事ができるはず。その考えのもと、彼ら彼女らは研究を進めました。
その最後のピースを埋めたのが、魔法キャンセル。
魔法を不完全にキャンセルすることで、魔力だけを残します。
なお、よほど不自然な形で残っているせいなのか、これで作った魔力をそのまま食らうと酔ったような症状を引き起こします。せっかくの魔力をそんな目くらまし程度に使うのは勿体無いので、RTA的にはただの豆知識。