up:: 蓬莱人形フランドール説第一項第三話
down:: 蓬莱人形フランドール説第一項第五話
巫女を抱えたので服が血まみれのままなのに注意
妖怪談笑
正面から帰還
「おう! 三人ともおかえり……あれ? メアリーだけ?」
「ただいま。キスメは帰ったわ。疲れたから自分の家で休むそうよ」
「あれま、つれないねぇ。せっかく記念の宴会を開こうと思ってたのに」
「その準備は無駄にならないわよ。入ってきて」
「やあ、初めまして。退治ごっこをしよう」
「事を荒立てるのは、話を聞いてからでも遅くありません」
「……裏切ったのか、メアリー」
「まさか。貴方達にも見えるはずですわ、この子はとても弱い。いざとなれば囲んで殴れば勝てますわよ」
「それはそうだが……」
「それはそうかも……?」
「それもそうだな!」
「……続けろ」
「君らは巫女の退治を見たことはあるか。妖怪の体の一片も逃さない応酬。素敵で無慈悲で、何より美しい退治だ」
「その巫女に、ボクは頼まれたんだ。人間を害した妖怪を退治するようにと。けれどメアリーが言ったんだ。ボクは巫女のようには退治できない。代わりに自分のやり方を探すしかないって」
「だからボクは、それが見つかるまで退治ごっこがしたいんだ。人間を害した妖怪に、ボクは何をもって退治とするか。それが分かるまで繰り返す。ボクと一緒に遊ぼう、妖怪」
「つまりお前、博麗の代理人か」
「そうなるね。で、どうなんだい」
「どうもこうもあるか。こんなの交渉ですらねえ。その話じゃ、俺たちはただ退治されて終わりだ」
「メリットを提示しろ。例えばお前の退治ごっこに付き合ったら、巫女から退治されることは無くなるのか?」
「巫女の退治? それはもうないよ」
「何?」
「巫女は死んだ。キスメって子が殺したんだ」
「やるじゃんかキスメ!」
「本当なのかメアリー?」
「ええ、本当ですとも。当然私もいましたからね」
「……なるほど。それを見たから、いち早くお前は降伏に来たってわけかよ」
「でも残念だったなぁ。俺たちの望みは人間の命だ。巫女が死んだんなら、交渉なんて必要ない。人里に降りて皆食っちまやいいのさ」
「え、人里は博麗以外の退治屋がいるし行きたくないよ」
「……だが楽になったんだ。変なごっこ遊びに付き合う義理は、どこにもねえってんだよ。それとも何だ、俺達はお前の助けがなきゃ人間も殺せないと思われてるのか?」
「……レン」
「ああ、一つ言い忘れてた」
「君らは正直村を狙っているんだろう。ボクもその一人だ。退治ごっこをするなら、正直村を襲う手引きをしよう。人間を害した妖怪じゃないと退治はできないからね」
「やっと交渉になったか。ったく、面倒なやつ連れて来やがって」
「どうする?」
「どうするも何も、付き合うメリットがない。何で好き好んで退治される必要がある」
「けどあいつ、全然弱そうだぞ。巫女に退治されるよかマシだ」
「二回退治されない保証なんてなかったぞ。あいつから巫女に情報が漏れたらどうする」
「もうめんどいからあいつここで食っちまおうぜ!」
「そもそも、俺達はまだ何もしてない。その前に巫女からの奴が来るってことは、監視にほかならねえだろ。食い殺してなかったことにしちまおう」
「……レン」
「ああ、一つ言い忘れた」
「君らは正直村を狙っているんだろう。ボクもその一人だ。退治ごっこをするなら、正直村を襲う手引きをしよう。人間を害した妖怪じゃないと退治はできないからね」
「……ど、どうする」
「狂人の戯言だ。信用できん」
「でも、そう何度も食っていい人間が迷い込むことなんてない。ここは呑んで、食える可能性を増やしたほうがいいんじゃないか?」
「保証がないぞ? つまりはあいつ、味方を裏切るってことだろ。何かその証明が欲しい」
「要は捻じくれた命乞いだ。自分一人だけ助かるつもりなんだな。よし、こいつを最初に食おう」
「メアリー。こいつがここにいる事は、向こうにバレてるわけじゃねえんだよな?」
「それこそ保証はしかねますわ。私も全力を尽くしていますが、向こうにはとても聡明な人間が居ますからね」
「となると……確実に使えるのは、情報だけか」
「一旦戻すっていうのはどうかな? 正直、どれくらい手引きしてくれるのか分かんないし」
「……よし。こいつは一度戻す。まずは確実に一人は殺せる状況を作ってもらおう」
「いい案だ。保証される」
「えええ! さっさと食ったほうがいいって! こんなにひねた奴を信頼すんの!?」
「信頼しないから戻すんだよ。それでも帰ってきたら、信じられるだろう?」
「……えー。」
「私は反対だ。ここで殺したほうが良い。戻す案は通るのだろうが、私は監視を続ける」
「賛四反二。私は賛成ですし、五対二で可決ね。おめでとう、レン」
「ありがとう、メアリー」
「よし行ってこい、メアリー」
「え?」
「バレないようにそいつを戻さなきゃいけない。それなら適任はお前だけだろ」
「私達は肉体派だから」
「あっちもまだ六人居るのに! あれを全員騙すの!」
「頑張れ! メアリー!」
「……分かりました。じゃあ帰る頃には、次に誰が行くか決めておいてくださいね」
「分かった。よし、どうやって決めようか」
「棒倒ししようぜ! 良い砂場見つけたんだよ!」
「意外でした」
「何が?」
「あなたは交渉なんて出来ないものだと思ってたのよ」
「出来ないよ。そもそも、交渉って何さ」
「相手から望みの条件を引き出す会話ですわ。さっきの貴方は、否定条件を揃えてからそれらを解決するメリットを叩きつけた。ああすることで、そもそもの要求を飲ませやすくすることが出来るのです。見事だったわ」
「望んでないよ、ボク」
「またまた」
「だって、どうやったら手引きできるのかさっぱり分かんないし」
「……何が手引きになるかはわかるわよね?」
「そうだね。それはサグリが見せてくれた。要は一人だけにすればいいんだ」
「ええ。じゃあ、今までの生活の中で、彼らが一人になる時間は無かったかしら」
「寝るとき、は違うな。こないだサグリがケイに間違って襲われたって怒ってた」
「そういう誰しもが無防備な時間は、むしろ警戒されて危険ですわ。もっと個人的な時間よ」
「うーん……あ」
「ありましたか」
「いや、でも阿片もお酒も足りないな」
「誰しもが無防備な時間は危険って言いませんでした?」
「? ドウだけだよ、どっちも呑めないのは」
「…なるほど、そういうことね」
「そういうことなら、私が用意します。準備が終わったら、貴方の部屋に紙を置いておくわ。芥子畑とワインセラーの場所を記した紙をね」
「本当かい? 助かるよ」
「これくらいなら容易いわ。だから貴方は何も……何をしますか?」
「そうだね」
「パーティの準備をしておこうか」
ワインを廃洋館の地下室に
森の奥からボクが帰ってくると、皆は口々に良かったと言っていた。アサが湖で見かけた気がするといったので皆で行ってみたら、そこには大量の血の跡があったらしい。心配したり、馬鹿だと言ったり、本当はサグリに付いていったんじゃないかと考えたりしていた、まさにその最中だったという。ボクは謝りながら、どこに行っていたかを説明した。「阿片畑を見つけた」。今日はもう遅いから、明日皆で行って阿片を集めよう。帰ってきたサグリがもういらないって言うほど、沢山。
ボクは驚いた。すらすらと嘘が吐けたからだ。思い当たる節を探って、ボクは気づいた。あの時からだ。もうすっかり慣れてしまった、この体調不良が起きた時。ボクはそれを無視して動き続けた。自分に嘘をついたその時から、ボクは簡単に嘘をつけるようになっていた。そういうことだったんだと納得して、ボクは自分の部屋に戻った。ケイがボクの部屋の前で立っていた。
夜、夢枕にメアリーの姿を見た。何で勝手に日取りを決めたの、こっちが決めなかったらいつでもいいってわけじゃないのよ、今回はもともとそのつもりだったから出来るけど本当にそういうの止めて心臓に悪い、と懇願された。目覚めても記憶は鮮明に残っていた。
一人一匹じゃないと、わざわざ臆病を助ける理由もないのでは?
来る前に紫がみっちりパターンを教え込んでた場合
「おう! 三人ともおかえり……あれ? メアリーだけ?」
「ぜぇ……ぜぇ……た、ただいま。キスメ達は帰ったわ。疲れたから自分の家で休むそうよ」
「あれま、つれないねぇ。せっかく記念の宴会を開こうと思ってたのに」
「その準備は無駄にならない。無駄にしないわ。……入ってきて」
「やあ、初めまして」
「おお! まさか、協力者を見つけたのか、メアリー!」
「何? また増やしたのか? 食い扶持がこれ以上減ったら困るぞ」
「承知の上ですわ。彼女には食い扶持は必要ありませんので」
「じゃあ何しに来た」
「交渉。ほら、出番よ」
「改めまして。ボクはレン。正直村の一人だ」
「んなっ!?」
「正直村って、俺たちが狙ってた人間共だよな」
「それがどうして、ここに来るんだよ」
妖怪はメアリー、キスメ、桶職人、応対で四人が確定。
人間は八人
出来れば毒で死ぬ大人びた(残り4人)、暗闇で死ぬ聡明(残り五人)以下にはしたいところ。キスメと桶職人消えるしまあ良いと言えばいいが。
自由にしろっつってあれが出来たから、交渉も自由にやらせたら?
それとこれとは別の話では?
妖怪方
ルームシェアロビー部屋、妖怪談笑
メアリーはレンを連れて正面から帰る
妖怪は初回がうまくいったことを祝ってのプチ宴会開く予定だった
ちょっと豪華な晩御飯程度
無駄にはならない、とメアリー。レンを招く
初めまして。退治ごっこをしよう
警戒度UP
メアリーフォロー、囲めば殺せる
演説
巫女の退治の話
退治を頼まれた話
自分のやり方見つけるまで退治ごっこしたい話
妖怪の質問、メリット
遊びたいだろ?
メアリー。話に成んねぇよ
メアリーフォロー、キスメは生きてる
妖怪側に近づきごっこ遊びを提案、退治後で死にかけの妖怪に話を聞く
まずは人間と妖怪の関係から
人間殺しを手引きする代わりにあなた達を退治したい、他の妖怪のところまで案内して
死にかけでこんなん聞かされる妖怪の身にもなれよ、キレるよ
騙して殺し切るわけじゃない、他の妖怪は健在なんでしょ、こんなにか弱い人間が妖怪を殺せるわけないだろう
殺せないけど、悪い妖怪の退治はしてみたい
遊びましょ、妖怪さん
妖怪視点だと怪しいが、命乞いの別バージョンと考えれば納得はできる
苦労して外から呼び込んだ人間たちだ、たとえ巫女が邪魔してても確実に食いたい
こいつは八人の中にいたし、嘘は言ってない
だから怖いが
とりあえず他の妖怪のもとへ
群れてるわけじゃないが、同じ目的のやつは知ってる
そのうちの一人が迷い込ませたのを、みんなで分けて食ってるわけだし
ここも一瞬引っかかるけど無視する嘘つき
結局は契約成立
退治ごっこ、襲いの手引き、巫女が死んだこと
この三つのカードをどこで切ればいいんだ?
巫女死亡がばれると、こいつの提案に乗る理由がない?
聡明はメアリーが引くような相手なので、あまりに手を抜くと殺されるかもしれない
だったら里を襲えばいいじゃん、巫女が死んでるなら
でも巫女がいなくても里のただの退治屋でもそこそこつらいのがこいつらだ。
辛いって判ってるほうに行くくらいなら、詳細不明でも聡明を何とかすれば何とかなるこっちをやりたい
そんな風に考えるレベルの奴だから、メアリーが選んだ。警戒心を警戒しない時点で弱い。
えっ、キスメ?
あいつ普段から誰彼構わず殺してるよ。桶と相方のおかげで割と生き残ってたけど。
今回も楽そうだからじゃなく、殺せるから選んだ。仮に退治屋一団に突っ込む鉄砲玉扱いでも普通に来てたよ。メンタル針妙丸かよお前。
キスメが生きていて、巫女に託された退治屋がここにきているということは、巫女は死んだということ
そうするとそれなら里を襲ったほうが良いという意見が出るが、里の普通の退治屋を考え思いとどまる
なので結局正直村
聡明が出ていかなかったのは、犯行現場に戻ってくるピエロへのカウンター狙い。
そういや、キスメが生きてるって話なのに巫女の代わりみたいなやつが来るのはもう察するところでは
試しで一度戻す
うまくいけば確キル1、奴らの情報、信頼関係が出来てその後の確キル率も上がる
そのまま帰ってこなかったら?
一人分とこちらの情報をそのまま持ち帰られることになる。
監禁する
得られるものは奴らの情報、そして一人分の確実な命
助け出しに来られたら?
一人分とこちらの情報だが、そもそも助けに来られた時点で軽く詰み
妖怪だがそんな強くないし
つまり未来の確キル率を上げるか、今の一人分の確実な命をもらうか。
リスクは未来の確キル率を下げるか、情報の確度を下げるか
いま博麗の巫女が死んでることがバレれば前者優位になるが、それバレるとここで命取るより人里降りて襲ったほうが早い
博麗代替わりの中継ぎが話の分かるやつなら正直村を襲ったほうがいいが。これは紫の公式発布なので話が通ってれば中継ぎは手を出さない。
ただこの時中継ぎにできそうなのは? あの情け容赦ない退治をしながら話が通じるやつなんているのか? しかも出来れば人間という。
いや、人里は多少なりとも退治の心得があるはずだ
そっちと戦うくらいなら先にこっちを全部キルしたほうがいい
その後は人里ピンチだが、まあ次代の博麗の巫女はもう居るし……
戻す問題はその時に監視役として適切だったメアリーがどうも怪しいこと
でもそもそもメアリーの仕事は1on1の演出であって情報戦ユニットじゃない。というか妖怪といえど情報戦するのは上層部だけで、ここのやつは基本的に紫が切ってもいいと判断する程度には雑魚なのだ。
情報だけ全部聞き取って殺すのは? つまり拷問。
これ妖怪っぽくねえんだよなあ。
もしも向こうにこいつが来てることが伝わってるなら?
つまり二重スパイされてる場合。
偽情報を流してもらう、という方法があるが。例えばこっちの戦力を二人とか申告したとして、じゃあ常に三人固まって行動だ、を誘発する。ただ好奇心を見るに単独行動の機会はいくつかあるし、なによりこれはこちらが数揃えてカウンターできる場合の話。……できるよな? というか、妖怪八匹揃って、ここから人間六人を一気呵成で殺せないことあるのか? 集団で集まることはあっても、襲うことを誰かに任せては駄目なんだろうか? そこは妖怪の誇り的な。まあ単独で襲って単独の名を上げるのが妖怪の誉れだよな。鎌鼬は例外。百鬼夜行は祭り。食うことを目的にしてるはずなのにそこをわがまま言う必要ある? そのプライドを捨てるほど飢えてはいないのか? 飯は食いたいけど犬食いはしたくない的な。
どれだけ退治を突き詰めても、次代の巫女が存在してるので意味はない。
それなら幻想郷外でやればいい?
ボクはレン。君らと退治ごっこで遊びたくて来た」
「退治とは穏やかじゃないな」
「でもごっこだから穏やかじゃないか?」
「遊びたいって言ってるし穏やかに違いないな!」
「待て待て! まずは話を聞こうじゃないか。連れ帰ってきたならそれなりに理由があるんだろ、メアリー」
「よし」
「改めまして。
なにはなすの?
退治ごっこについて。博麗の巫女の退治を見た。自分に同じことはできない。だから一人ひとりに合わせる。
君ら妖怪はまだ人を襲ってない、メアリーに聞いた。だからそれを手引きする。ボクは正直村のレンだ。
これは罠じゃない、君らが見てるように、ボク自身は弱い。そんなボクが君らを殺し切れないのは想像がつくはずだ。
ボクの目的は一つ。この退治ごっこを、納得いくまで繰り返すことだ。遊ぼう、妖怪。
ボクはレン。博麗の巫女の頼みで、君らを退治しにきた」
笑い
「あっはっは! これはまた変なのを連れてきたな、メアリー!」
「俺らよりよっぽど弱っちいこいつが! 博麗の巫女に頼まれた!? 今代の巫女はオツムも良くないらしい!」
「ああ、面白い見世物だったよ。じゃ、メアリー。こいつは食っちまっていいのか?」
「ダメよ。今の私は、この子の取引を仕切る護衛だもの」
「おいおいメアリーさんよぉ。あんた、八雲から頼まれたことを忘れたのか? 俺達がきっちり正直村を食べ尽くすまで、あんたがサポートするってんだろ。二重契約なんてしちまっていいのかぁ!?」
「もちろん覚えていますとも。これはそのためにもなる取引ですわ。レン」
耳もと
「よし」
ささやき
「改めまして。ボクはレン。今日は君ら妖怪を退治するためにここに来た。けれどボクは、君らのことを少しメアリーから聞いたんだ。君らはまだ誰も害していない。これじゃ退治することができない」
「だから、君らにはまず人間を食べてもらう必要がある」
ボクは博麗の巫女の退治を見たことがある。妖怪の体の一片も逃さない応酬。素敵で無慈悲で、そして何よりとても美しい退治だった。ボクもあんな退治をしてみたい。けれど
妖怪が人間を害すれば、巫女が退治する。
「……何。巫女なの?」
妖怪は憎々しげにそう言うと、ずるずると体を起こした。
「いや違うよ。違うけれど、やりたい事は同じだ」
「そう。じゃあ退治屋だね、殺す」
彼女は何の躊躇も無く、血で錆びた鎌を振り抜く。狙いは首だ。何となくそう感じ、ボクは体を捻った。切っ先が前髪を少し払う。
「っ、とっ、と。まずは話を聞いてくれよ。聞きたいことが……」
「首は喋らない」
振り、振り
体力限界、回避限界
桶の裏へ飛びこむ
「……! 何させるのよ!」
「落ち着いたかい。じゃあ質問するよ。君が今日切った中に、背嚢を背負った……」
「ふっ!」
桶持ち上げガード
「ああああああ!! 離せ離せ離せ離せぇ! 私の、私の桶だぞ!」
「それで、背嚢を背負った子の首を切らなかったかい?」
死にたくないというのは、単なる願い事じゃないか。
君は死なないために何をしたんだい?
「まあそうだね。けど、その前に聞きたいことがあるんだ。……ここに来る前に首が切られた、死体があったんだけど、君のか?」
「うん。勝手に食ったら、殺す」
ふる
「そうか、そうか。……もう一つだ、君の仲間は、同じように人を……殺したのか?」
「まだ。 ……? 仲間がいるなんて、言ってない」
手を止めない
鎌弾き
「……」
「はぁ……はぁ……もう。調子が悪いのに。……さあ、もう退治してもいいよね」
「やってみろ。その前に殺す」
突撃
脱兎
「逃がさない」
桶
「……!? 何するの! ちょっと!」
足振り上げ
「せーのっ」
破壊
「あ」
声にならない嗚咽
「本当はあの帽子の子みたいに、弾が撃てれば良かったんだけど。代わりに、君の退治条件を満たしたんだ。これで退治したってことになるよね」
「……はい」
「んー。何だかしっくり来ないな。ねえ、君……」
「……キスメです」
「キスメ。もっと君らと遊びたいな。他の妖怪のところに連れて行ってくれないか」
「はい……分かりました……」
妖怪談笑
キスメ帰還
どうだったキスメ!
ちゃんと殺れました……
どうした元気ないな? つーか桶どうした? 失くしたのか?
後ろから来るレン
はじめまして、レンです。
!?
退治ごっこがしたくて来ました。
!??
キースーメー。説明してもらうぞぉー。
キスメ説明
何言ってんだお前?
桶がないこの世界に価値は無い。滅んでしまえ
キスメ!?
キスメをこんなにしやがって!
いやでもまだまともになった方じゃないか?
そうだけど……でもこう……駄目だろ! 人格変えたら!
責任取れよお前!
えっ責任取らすの? 私もうお腹ペコペコなんだけど
……よしわかった! お前今ここで肉になれぇ!
紫ストップ
まだ話の途中、退治ごっこの説明だけ聞く
責任取る方法になるかもだし
引き下がり
まずは話を聞いてくれてありがとう
御託はいいから話を進めろ
ボクの目的は君たちと退治ごっこで遊ぶことだ。
キスメの桶破壊は故意か過失か。故意だった場合、いきなりパターンマッチングを使いこなしてる事になる。やれそうだけど流石に段階踏め、ちょっと意味がわからんぞ。過失は過失でどうする?
この時点の冴月は、妖怪由来の微パワー、博麗由来の微パターンリーディング、生来のパターンエンジョイ。その三つをかき消してあまりある体調不良。博麗の攻撃でだいぶ桶がボロかったとしても、キスメ自身はもう体の再生中だからそんな弱くないぞ。
移動をほぼ完全に桶任せ、上空から首を狩りにくるところへパターンリーディングでカウンター。いやあこれでも本体が傷つくだけで桶が壊れない。移動や防御用だからこっちが攻めない限り桶に攻撃届かないけど、体調がクソすぎて攻めをパターンリーディングが止める。時間切れ狙いも結局退治には至らなくなっちゃうので、もっと退治ごっこしたいという流れに矛盾する。。実はめっちゃ強くて桶までキスメが吹っ飛ぶとかなら妖怪達が入れないし。あいつら基本的に雑魚だもん。
攻撃される、初撃は回避、二撃目以降は桶を盾にして回避。クッソ怒られそうだが、まあ微パワーごときじゃ桶は壊せないだろうしこの方がありえそう。
ところが桶ガードだと質問答えてくれないんだけど。激昂してやがる。
そもそも質問減らせばいいのでは? 今の質問はこいつの殺害確認と他妖怪の殺害確認。こいつの殺害確認だけして、そいつごとの退治方法を見つけて、退治して、楽しさに目覚めて、他の妖怪のとこ行って、退治請求、拒否、退治されることしてない、他妖怪に確認、手引き提案。桶破壊だけ超えればなんとかなる。この流れだと故意しかない。
ところで今更だが、妖怪は退治ごっこを引き受けるのか。キスメの桶破壊が行われる以上、警戒度が上がって契約結ばれなさそうなんだが。しかし桶破壊がないと退治の楽しさがわからない。わからないからやる、でもいい……いいか? それが通るような移り気なら日本からフランスまでの長旅の間に退治ごっこ辞めそうだけど。途中で妖怪たちが逃げ帰っちゃったせいでちゃんと終了できてなかったのがまずかったか。
桶破壊なしだと、キスメがガチでボロボロ。キスメの殺害確認、退治……いや退治で死ぬ。キスメ本人に前の巫女式の退治を聞き……よく考えたら首狙いの理由もここで出せるようにキスメにしたんだし、戦闘ないと困るくね? いやいやサグリが首飛ばして死んでるんだからこれが出来るやつじゃないといけない。仮にキスメが戦闘可能だったとしたら、桶破壊無しでこいつをどうやって止めればいいんだよ。助けて紫じゃねえやユクモン。
戦闘不可だとその状態で放置したんですか紫……? ……それくらいぞんざいに扱っても大丈夫な様に雑魚妖怪を集めたんだった。
退治時に割り込むゆかりん。巫女以外に退治してもらっちゃ困る。でもそういや怪綺談とか別口の退治屋が封じ込めた妖怪の話なんだ。じゃあ巫女の力を勝手に扱うな的な。それなら監督責任問われるよゆかりん。それで接収するとして、交換条件を提示する冴月。……この流れだと、どう考えても向かわなさそうなんですけど、退治を飲む方向。キスメがぼろぼろなわけだし止血とか恩を売るんだよ冴月ィ!
ボロボロ、ナイフ取り出し巫女の服を切って会話できるまで止血。これいる? 怪我してるなら治すのはパターンだから。だからこれ以降も皆一撃必殺する。巫女服でダメージ? まあ霊験あらたかな方で止血に効く……効くかな? 多分効くんじゃない? 害意は無いわけだし。そこでナイフ出した瞬間に現れる、アサを追い返してたゆかりん。あんたなら問答無用で接収できるだろうに、勘による超反応を恐れているのか。がちで助けに行こうとしてるので止めない。何なら働かされる。
その後接収されかけるが回避。まだ退治してないし。でも紫が話す限りではあの退治方法は十年はかかるという。この時クソほど巫女育成で行き詰まってたゆかりん。まあ割と頑張って育成してもキスメ以下なら心折れる。自分で考えてやってみろと言い放つ。あ、これやっぱり桶壊れるわ。せっかく止血したのにメンタル破壊されるキスメちゃん。
桶破壊を見たゆかりん、何かの糸口を掴みかける。もっと見せてほしい紫。もっと退治したいレン。嗚咽を漏らすキスメ。これ以降の退治の後の妖怪はさっさと離したほうがいいのかもしれない。
ところでここで弾幕ごっこを作られても……スペルカードは存在しないから、旧作にそのまま移行できるか。
それとこの方向だと、退治されごっこは紫はどういう目で見てんだこれ? 三人分の退治のあとはもう興味をなくしたのか。期待外れだったって。それならやっぱり接収してもいいはずだし。ここで強さから尖兵化を考えたか。その枷になりそうな縁を自ら無くしにかかってるわけだし、止めはしない。