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表はA社の期末の損益計算書から抜粋した資料である。当期純利益が800百万円であるとき,販売費及び一般管理費は何百万円か。
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A. 1000

損益計算書とは、一定期間の企業の経営成績を表す財務諸表の一つです。企業の収益と費用を記載し、最終的な利益を算出します。

当期純利益は、収益から全ての費用を差し引いた後の利益のことで、企業の最終的な儲けを表します。

販売費及び一般管理費は、商品の販売活動や企業の管理業務に関連する費用のことです。例えば、広告宣伝費、従業員の給料、事務所の家賃などが含まれます。

以下の表を使って、設問の解き方を説明します。

項目金額(百万円)
売上高8,000
売上原価6,000
販売費及び一般管理費?
営業外収益150
営業外費用50
特別利益60
特別損失10
法人税等350
当期純利益800

当期純利益は、以下の式で計算されます。

当期純利益 = 売上高 - 売上原価 - 販売費及び一般管理費 + 営業外収益 - 営業外費用 + 特別利益 - 特別損失 - 法人税等

この式に表の数値を当てはめると、

800 = 8,000 - 6,000 - 販売費及び一般管理費 + 150 - 50 + 60 - 10 - 350

となります。この式を販売費及び一般管理費について解くと、

販売費及び一般管理費 = 8,000 - 6,000 - 800 + 150 - 50 + 60 - 10 - 350 = 1,000

となります。

以上より、正解は「1,000」百万円となります。

別解:
以下のように、売上総利益営業利益経常利益税引前当期純利益当期純利益を追加した表を使って解く方法もあります。

項目金額(百万円)
売上高8,000
売上原価6,000
売上総利益2,000
販売費及び一般管理費?
営業利益1,000
営業外収益150
営業外費用50
経常利益1,100
特別利益60
特別損失10
税引前当期純利益1,150
法人税等350
当期純利益800

売上総利益は売上高から売上原価を引いたもの、営業利益は売上総利益から販売費及び一般管理費を引いたもの、経常利益は営業利益に営業外収益を加え営業外費用を引いたもの、税引前当期純利益は経常利益に特別利益を加え特別損失を引いたもの、当期純利益は税引前当期純利益から法人税等を引いたものです。

当期純利益が800百万円であることから、
税引前当期純利益 = 当期純利益 + 法人税等 = 800 + 350 = 1,150百万円
経常利益 = 税引前当期純利益 - 特別利益 + 特別損失 = 1,150 - 60 + 10 = 1,100百万円
営業利益 = 経常利益 - 営業外収益 + 営業外費用 = 1,100 - 150 + 50 = 1,000百万円

営業利益 = 売上総利益 - 販売費及び一般管理費より、
1,000 = 2,000 - 販売費及び一般管理費
したがって、販売費及び一般管理費は1,000百万円となります。

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